ダニエル・G・エイメン博士の『18 / 40 / 60の法則』
私たちは、他人が実際よりもはるかに自分のことを考えていると思いがちだ。
テレビの人気コメディー・ドラマ『フレイザー』でこんな話があった。
心理学者の主人公(フレイザー博士)が生涯功労賞を受賞したとき、昔世話になった大学の教授から花束と祝い状が届く。祝い状には「おめでとう。君もさぞかし誇らしいことだろう」と書いてある。
かつては師と仰いだ人からの祝いの言葉に、フレイザーも最初は喜ぶ。だが、そのうちに、教授の言葉に隠れた意味があるのではないかと勘ぐりだす。なぜ「私も誇りに思う」ではなく、「君もさぞかし誇らしいことだろう」なんだ? と。やがて彼は教授の研究室へ出かけていき、その短い言葉に隠れた意図について、疑問や自分なりの解釈を並べ立てる。フレイザーの話が一息ついて、ようやく口をはさめるようになると、教授がおずおずとこう言う。
「私はただ、秘書に花とカードを送るように言っただけだよ。メッセージを書いたのも秘書なんだ」誰もが同じことをしている。もちろん、私もだ。
ある晩、友人宅でのパーティーが終わり、車で家へ向かっていた。そのとき、パーティーである男性から言われたひと言に隠れた意味があるのではないかと気になり、妻のアンに尋ねた。
「あの男がああ言ったのは、こういうつもりだったのかな? それともこんなつもりか? なんで僕のことをそんなふうに思ったのだろう?」
アンは言った。「あの人は何も考えちゃいないわ。酔っぱらっていたんだから」「潜在意識が答えを知っている!」より
この逸話は、臨床神経学者・精神科医であるダニエル・G・エイメン博士の『18 / 40 / 60の法則』を物語っている。
18歳のときは、他人が自分をどう考えているのかが気になる。
40歳になると、自分のことを誰がどう考えているのか気にしなくなる。
60歳になって、誰も自分のことを気にしていなかったと悟る。
俺の師の一人は、「自分の感性を信じろ」という言葉を常日頃聞かせてくれた。
ときに、俺たちは他人の意見や判断、批判や中傷などに影響を受け、またはそれらを気にして多くの時間や労力を浪費し、最終的に自分の決断を誤ってしまうケースがある。
自分が望んでいる結果と他人が望んでいる結果はまったく違うはずなのに、それらを理解しているつもりでも、他人の意見のほうが正しい気がしてしまったり、「常識」と呼ばれる概念に縛られ、周囲の要求に流されたりする。
アインシュタインは「常識は偏見のコレクションである」と語っている。
まさに、そのとおりだと思う。
他人の目を気にしたり、他人の意見に翻弄されることなく、どんなときでも、自分の感性を信じて行動することが重要だ。
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